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文京区

【文京区】ブランズ護国寺富士見坂

護国寺駅徒歩2分・全36邸・3LDK|建築士が見た"護国寺の杜と36邸の密度"

2026.09.08 by 一級建築士ryo 読了 約15分
ブランズ護国寺富士見坂 外観完成予想図
出典:東急不動産「ブランズ護国寺富士見坂」公式サイト
護国寺駅から徒歩2分という立地で、全戸3LDK・70㎡台の新築マンションを探している方へ。
この記事では、東急不動産「ブランズ護国寺富士見坂」を建築士の視点で解析します。護国寺の杜に面する静閑な環境と、有楽町線直通で永田町まで5分という都心アクセスの両立が、この物件の中核にある論点です。
結論から言えば、永田町・霞が関・有楽町エリアへの通勤を前提に、子育て期の静かな住環境を求める共働きファミリーにフィットする物件です。一方で坪単価@800万円台という高価格帯の妥当性と、36戸という小規模ゆえの管理費持続性は、購入前に必ず確認すべき論点です。
一級建築士として設計の現場から見た視点で書きます。最後に「こんな人にすすめる/すすめない」の判定もまとめています。

物件概要

SECTION 01 / OVERVIEW

スペック

所在地東京都文京区大塚2丁目(地番:2-110-3)
売主東急不動産株式会社
施工株式会社森本組東京支店
規模地上10階建て・RC造
総戸数36戸(事業協力者住戸5戸含む・一般分譲31戸)
間取り全体 全邸3LDK・全4タイプ70.02〜74.31㎡(公式サイト間取りページ)/第2期先着順(6戸) 3LDK+SIC・70.02〜74.31㎡(公式サイト物件概要 2026年9月23日時点)
バルコニー面積4.81〜5.01㎡、サービスバルコニー2.28〜5.22㎡(第2期先着順の6戸。公式サイト物件概要 2026年9月23日時点)
竣工予定2027年1月中旬(公式サイト物件概要)
引渡予定2027年3月中旬(公式サイト物件概要)
価格帯1億6770万円〜1億8190万円(第2期先着順・6戸。公式サイト物件概要 2026年9月23日時点)
坪単価目安約790〜825万円/坪(第2期先着順。公式サイトのタイプ別価格と専有面積から計算:Aタイプ約809万円・Bタイプ約808万円〜・Cタイプ約825万円・Dタイプ約792万円〜)
駐車場5台(うちカーシェア1区画、来客用兼身障者用1区画、地権者優先契約1区画)・月額32,000円(公式サイト物件概要の備考欄。2026年9月23日時点)
主な設備ガス衣類乾燥機「乾太くん」標準装備・玄関前専用宅配ボックス・ペット飼育可・低炭素建築物認定取得

主要駅へのアクセス

主要駅所要時間/乗換
飯田橋約3分/乗換なし(有楽町線直通)
永田町約5分/乗換なし(有楽町線直通)
有楽町約12分/乗換なし(有楽町線直通)
新宿約25分/乗換1回(有楽町線→丸ノ内線 等)
東京約20分/乗換1回(有楽町線→山手線 等)

※平日朝時間帯のGoogle Maps乗換案内に基づく目安。乗換回数・所要時間は時間帯により変動します。

一級建築士ryoが見る「護国寺の杜と36邸の密度」

SECTION 02 / SITE & CONTEXT

ブランズ護国寺富士見坂 現地周辺の航空写真(護国寺・護国寺駅との位置関係)
出典:東急不動産「ブランズ護国寺富士見坂」公式サイト(現地周辺の航空写真。物件の位置は公式サイトの表示)

文京区大塚2丁目に建つブランズ護国寺富士見坂は、東京メトロ有楽町線・護国寺駅から徒歩2分という立地に、地上10階建て・全36邸(一般分譲31邸)の小規模レジデンスとして計画されている。売主は東急不動産。ブランズブランドの中でも、この物件は全戸3LDK・70〜74㎡に特化した明快なコンセプトを持つ。

地上10階・36戸(分譲31戸)という数字を組み合わせると、1フロアあたりの住戸数は平均3.1〜4戸となる。廊下ですれ違う隣人が毎日ほぼ決まるという、集合住宅としては極めて密度の低い空間だ。全戸を3LDK・70〜74㎡に統一したことと合わせて読むと、設計者がターゲットに据えたのは「同じライフステージにある少数のファミリーが静かに共生する建物」であることが明確に見える。大規模タワーで匿名性を求める住まい方とは対極にある設計思想だ。

ブランズ護国寺富士見坂 街路側外観完成予想図
出典:東急不動産「ブランズ護国寺富士見坂」公式サイト

敷地名称が示す「護国寺の杜」は、真言宗豊山派の大寺院・護国寺(文京区大塚5丁目)の緑地を指す。護国寺の境内は約2万㎡以上の樹木と庭園が広がる東京23区内でも有数の寺院緑地で、徳川幕府ゆかりの格式を今に伝える。この境内緑地は将来にわたって建物が建たない担保であり、周辺からの眺望・通風を永続的に守る緑のバッファとして機能する。

「富士見坂」という地名は、かつてその場所から富士山が望めた坂に与えられた呼び名だ。文京区には複数の富士見坂が存在し、台地の縁に刻まれた独特の地形を示す。現在は都市の建物が視界を遮るが、坂地形そのものは残り、緩やかな高低差が敷地の配置と外構に反映されていると読める。

— RYO'S VIEW

地上10階・総戸数36戸(分譲31戸)という数字は、1フロアあたり住戸数が約3〜4戸という廊下密度を生む。これは「廊下で顔を合わせる住人を全員知っている」規模だ。全戸を3LDK・70〜74㎡に絞ったプランニングと組み合わせると、設計者の意図は「子育て期のファミリーが静かに住み続けられる長期定住型の建物」と読める。護国寺の杜に面する永続的な緑の眺望と相まって、この建物は「マンションの匿名性から距離を置いた住まい」として設計されていると断言できる。

駅から物件までの道のり

SECTION 03 / WALKING ROUTE

出典:Google マップ/物件位置はピン中心。護国寺駅まで徒歩2分(東急不動産公式サイト記載値)
ブランズ護国寺富士見坂 現地案内図
出典:東急不動産「ブランズ護国寺富士見坂」公式サイト(現地案内図)

改札を出てから

護国寺駅は東京メトロ有楽町線の地下駅で、地上への出口は1〜6番の6カ所。公式サイトが「徒歩2分」の起点にしているのは3番出口で、大塚2丁目・富士見坂の方面に出る。隣の1番出口のすぐ脇には護国寺の仁王門があり、重厚な門と境内へと続く石段、その奥に広がる緑のシルエットが駅前の景観を形成している。マンションの最寄り駅としては珍しく、駅前の第一印象が「寺院と緑」という出迎えで始まる。

道のり前半(駅前〜中盤)

3番出口から大塚2丁目方向への道は、音羽通りに面する商業施設がほぼない。コンビニや飲食店が散在するものの、駅前の商業密度は低く、閑静な住宅地への入口といった印象だ。電柱の少ない区道に入ると、中規模の戸建てと板状マンションが混在する街区になる。護国寺境内の緑が建物の隙間から見え隠れし、緑の気配が街区全体に広がっている。

道のり後半(物件直前)

大塚2丁目に入ると街区の静けさが増す。歩道は広くはないが車の通りが少なく、住宅地の奥へ入る感覚がある。「富士見坂」という地名が示すとおり、この一帯は緩やかな坂地形に乗っており、徒歩2分の経路は駅の出口から物件に向かってゆるやかに下る。坂を下ったところに物件が建つというアプローチの構造は、「日常生活にごく軽い高低差」をもたらす。

歩いてみての体感

徒歩2分は実測でも短く、駅からの体感は「すぐ着く」の一言に尽きる。経路中の起伏は坂地形ゆえに若干の下りがあり、3番出口付近(標高約17m)から敷地(約15m)まで2〜3m下る(国土地理院の標高データ)。帰り道はその分だけ上りになるが、健康上の問題はない。夜は大通りから離れた住宅街のため街灯が少ない区間が出る可能性があり、女性の一人帰宅安心感は購入前に実際に歩いて確認することを勧める。子連れのベビーカーでの坂の通行は許容範囲内だが、雨の日に坂道が滑りやすくないかは実際に歩いて確かめておきたい。

— RYO'S VIEW

徒歩2分という数字は「駅が生活動線のど真ん中にある」という意味であり、このエリアのような静閑な住宅地でこの距離感を実現している物件は希少だ。ただし物件は駅の出口より2〜3m低い位置にあり、「坂の上の物件」ではない。この低さは、5章で見る浸水の想定と結びついている。雨の日の道のりと夜道の安全性だけは、モデルルーム来訪時に必ず歩いて体感することを強く勧める。

立地と街の読み方

SECTION 04 / LOCATION

街の歴史と有楽町線が持つ意味

文京区大塚は、江戸時代から武蔵野台地の東縁に位置する高台の住宅地として発展してきた。護国寺は1681年(天和元年)に徳川幕府の庇護のもと創建された真言宗の大寺院で、周辺一帯は古くから格式ある街として知られる。明治以降は官僚・実業家の邸宅が集積し、現在も各国の大使館や公的機関が周辺に点在する。

東京メトロ有楽町線は、護国寺駅から乗車することで「飯田橋(3分)→永田町(5分)→桜田門(8分)→有楽町(12分)→月島(17分)→豊洲(20分)」という通勤ラインへの直通アクセスを実現する。官公庁・金融機関・法律事務所・大手商社が集積する永田町〜有楽町〜豊洲ラインへのダイレクト接続は、このエリアが持つ最大の立地力だ。副都心や渋谷への通勤者には相性が悪い路線でもあり、有楽町線の利便が生かせる職場かどうかが購入判断の最初のフィルターになる。

ブランズ護国寺富士見坂 エリアマップ
出典:東急不動産「ブランズ護国寺富士見坂」公式サイト(エリアマップ)

生活インフラ・学区

生活利便についてはやや注意が必要だ。護国寺駅周辺は閑静な住宅地であり、商業集積は多くない。大規模スーパーや百貨店へのアクセスは、音羽通りを池袋方面や春日通り方面に向かう必要があり、日常の買い物は工夫が必要だ。丸ノ内線・新大塚駅(徒歩9分)方面にはスーパー等が充実し、生活動線を新大塚方向に広げることで利便性は補完できる。公立小学校の学区については、文京区役所(文京シビックセンター)への照会で最新の通学区域を必ず確認してほしい。護国寺境内と、徒歩約15分の大塚3丁目の占春園は緑の憩いスペースとして機能し、子育て世帯に適した公園環境が歩いて行ける範囲に整っている。

ハザードマップで見る安全性

SECTION 05 / HAZARD

洪水浸水想定敷地付近は浸水深0.5〜3m(想定最大規模。国土交通省 重ねるハザードマップ)
高潮浸水想定非該当(内陸部)
津波浸水想定非該当(内陸部)
土砂災害警戒区域非該当(敷地は指定区域外。国土交通省 重ねるハザードマップ)
液状化危険度低(台地地盤・武蔵野台地東縁部)
地域危険度(地震火災)ランク1/5段階(建物倒壊1・火災1・総合1。東京都 地域危険度測定調査 第9回・大塚2丁目)
海抜・標高約15m(敷地付近13〜16m。国土地理院の標高データ)
最寄避難所文京区立青柳小学校(大塚5丁目・直線約350m)ほか(国土地理院 指定避難所データ)

出典:国土交通省ハザードマップポータル(重ねるハザードマップ)/文京区防災情報ページ参照。各数値は記事作成時点の情報をもとにした推定値を含む。正確な情報は公式ハザードマップで必ず確かめてほしい。

— RYO'S VIEW

文京区大塚2丁目は東京都の地盤分類で台地に入り、液状化の面では東京の低地地域(江東・墨田・足立等)より有利な地盤だ。ただし水害は別に読む必要がある。敷地の標高は約15m(国土地理院の標高データ)で護国寺駅の出口より2〜3m低く、想定最大規模の大雨では浸水深0.5〜3mの区域に入る(国土交通省 重ねるハザードマップ)。計画規模の大雨なら区域外だが、「台地だから水に強い」と読める立地ではない。低層階を検討するなら、浸水時の電気設備や建物入口の止水の備えを販売担当に確かめ、文京区の水害ハザードマップで避難先まで自分の目で確認してほしい。

敷地北側の都市計画道路リスクを読む

SECTION 06 / URBAN PLANNING ROAD RISK

この物件で、毎月の管理費よりも長い時間軸で効いてくるのが都市計画道路だ。公式の物件概要には「本件土地北側は都市計画道路指定部分を一部含んでいます」とあり、計画幅員は25m、事業決定の時期は未定とされている。敷地の北側が面するのは不忍通り(富士見坂)で、文京区の資料では、不忍通りは都市計画道路「環状4号線」にあたる。

都市計画道路とは何か

都市計画道路は、都市計画法にもとづいて「将来ここに道路を通す・広げる」と決めた線だ。線が引かれただけでは工事は始まらず、「事業決定(事業認可)」を経て用地の買収や収用が進む。ただし線の内側では、決まった段階から建てられる建物が制限される。

建築の制限線の内側に建てるには許可が要る(都市計画法53条)。東京都の基準では、3階建て以下・高さ10m以下・地下なしで、木造や鉄骨造など移転や除去がしやすい構造に限られる
収用事業決定されると、線の内側の土地は道路用地として買収・収用の対象になる
この物件の注記公式の物件概要は「将来事業決定がなされた場合には上記部分は道路として収用されます。その場合、同等規模の建築物は再建築できません」と明記している

この物件への影響を読む

敷地651.71㎡(建築確認の対象面積)に対して建築面積は358.16㎡で、敷地の約45%は建物の建たない部分だ。10階建ての鉄筋コンクリート造は線の内側には建てられないため、建物本体は線の外に置かれ、北側の指定部分は外構や空地に充てられていると読める。つまり事業決定がされても、いまの建物がすぐ削られる話ではない。効いてくるのは、収用で敷地が小さくなったあとの建て替えだ。売主自身が書くとおり、36戸を同じ規模で建て直せる前提は崩れる。指定部分の面積は公式サイトに示されていない。

時期の見通しはどうか。文京区の都市計画部概況(令和8年4月1日現在)で、区内の環状4号線で事業中なのは目白台二丁目交差点付近と、上富士前交差点〜都立小石川中等教育学校付近の2区間で、護国寺の周辺は入っていない。東京都が令和8年3月に定めた第五次事業化計画(令和8〜22年度の15年間)でも、文京区内の環状4号線で優先整備路線に選ばれたのは「補助79号線〜放射9号線付近」の700mと「道灌山下交差点付近」の130mだけだ。一方、計画線そのものは物件概要の注記どおり残っており、優先整備路線に入らないことは、計画がなくなることを意味しない。

— RYO'S VIEW

都市計画道路の指定は重要事項説明書に必ず書かれる事項で、知らずに買うことはない。問題は、30年以上先の建て替えまで評価に織り込めるかだ。今後15年の優先整備路線から外れていることは、住んでいる間の安心材料になる。一方で、この物件は「いまの建物を手入れしながら長く使い続ける」前提で選ぶべき物件と読む。売るときには、買い手も同じ注記を読むことを忘れてはいけない。

自分で確認する方法

モデルルームで聞く「計画線は敷地のどこを通り、何㎡かかるか」「線の内側にあるのは外構・駐車場・駐輪場のどれか」「収用されたら補償金は管理組合でどう扱うか」の3点を、配置図を指しながら聞く
重要事項説明書都市計画道路の名称・面積・位置が正式に記載される。路線名と面積の最終確認はここで行う
文京区 都市計画図検索システム計画線のおおよその位置と整備状況(未整備・優先整備路線・事業中・整備済)を地図で見られる。詳しい位置は東京都都市整備局 都市づくり政策部 都市計画課の相談窓口で確かめる。
文京区 都市計画図検索システム →
東京都の整備方針令和8年3月の第五次事業化計画。優先整備路線の一覧表と文京区の拡大図で、環状4号線のどの区間が選ばれたかを確かめられる。
東京都 優先整備路線(一覧表・拡大図) →

共用部の見立て

SECTION 07 / COMMON AREA

ブランズ護国寺富士見坂 エントランス完成予想図
出典:東急不動産「ブランズ護国寺富士見坂」公式サイト

公開されている設備情報として確認できるのは、玄関前専用宅配ボックスとガス衣類乾燥機「乾太くん」の標準装備、そしてペット飼育可能という三点だ。玄関前専用の宅配ボックスは共用の宅配ロッカーと異なり、自分の玄関ドア横に設置されるタイプで、個人のプライバシーと利便性を両立する設計として評価できる。「乾太くん」は電気式乾燥機よりも乾燥速度が圧倒的に速く、共働きファミリーの家事負担軽減に実効性がある。これらの設備選択はターゲット層(共働きファミリー)を明確に意識した結果であり、竣工時点での設備水準としては高い。

低炭素建築物認定を取得している点も注目に値する。この認定は、冬あたたかく夏すずしい建物のつくりや省エネ設備などが国の基準を満たすことを示すもので、光熱費の長期的な抑制に寄与する。エネルギーの収支ゼロをめざす住宅の水準には至らない場合でも、認定取得は建物の性能担保として一定の意義がある。

ブランズ護国寺富士見坂 共用施設完成予想図
出典:東急不動産「ブランズ護国寺富士見坂」公式サイト
— RYO'S VIEW

「乾太くん」標準装備と玄関前宅配ボックスは、共働きファミリーの「小さな家事ストレス」を確実に減らす設備選択だ。一方で、36戸の小規模ゆえにゲストルームやパーティールームのような大型共用施設は期待できない構成だと推測する。共用部の「広さや賑わい」より「静けさと個別対応」を選ぶのがこの物件の立ち位置だ。

専有部の見立て

SECTION 08 / UNIT PLAN

全戸3LDK・70.02〜74.31㎡という構成は、間取りの多様性を捨てて均質性を選んだ設計方針だ。全住戸が同じライフステージ(子育てファミリー)向けに設計されているということは、廊下・エレベーター・ゴミ置き場といった共用空間が単一の生活スタイルに最適化されているという意味でもある。住戸の向きや階数による価格差・眺望差はあっても、間取りの性格は基本的に統一される。

70〜74㎡の3LDKというサイズ感は、東京都心部における「コンパクトファミリー向け」の標準的な広さだ。LDKが16〜18畳程度・各個室が6〜8畳程度の構成が多い。リビングと個室のバランス、収納量の確保、キッチンの使い勝手が購入判断の重要ポイントになる。護国寺の杜方向(南西〜西面)に向いた住戸は緑の眺望を享受できる可能性があり、高層階であるほどその恩恵が大きい。

タイプA(3LDK・74.31㎡)——最も広いプラン

ブランズ護国寺富士見坂 タイプA間取り図
出典:東急不動産「ブランズ護国寺富士見坂」公式サイト

74.31㎡のタイプAは、全4タイプの中で最も広いプランだ(公式サイト間取りページ)。LDKと各個室への家事動線の効率性、主要な採光面の向きが生活の快適さを左右する。間取り図の詳細は公式サイトまたはモデルルームで必ず確認してほしい。

タイプB(3LDK・72.28㎡)——中間のプラン

ブランズ護国寺富士見坂 タイプB間取り図
出典:東急不動産「ブランズ護国寺富士見坂」公式サイト

72.28㎡のタイプBは、タイプA(74.31㎡)とC・Dタイプ(各70.02㎡)の間の広さだ。全4タイプの面積差は最大約4.3㎡で、この差がどの空間(LDK・洋室・収納・廊下)に配分されているかが選択の鍵になる。面積数㎡の差が収納の豊富さや主寝室の広さに直結するケースが多く、価格差以上の生活満足度の違いを生むこともある。

— RYO'S VIEW

全戸3LDK・70〜74㎡に統一するという設計判断は、「誰でも買える物件」を作らないという明確な意志だ。単身向けや2LDK投資向けを一切排除し、子育てファミリーだけに向けて設計したことは、長期的に見て住人コミュニティの均質性を保つ効果がある。問題は70〜74㎡が10年後・20年後の家族の成長に対して十分かどうかだ。子どもが増えたとき・思春期に個室を必要とするとき、この広さが手狭に感じる瞬間は必ず来ると見ておくべきだ。

価格と周辺相場

SECTION 09 / PRICE

公式サイトの物件概要(2026年9月23日時点)では、第2期の先着順で販売中の6戸の価格帯は1億6770万円〜1億8190万円だ。タイプ別の公式価格を坪換算すると、Dタイプ(70.02㎡・1億6770万円〜)が約792万円、Cタイプ(70.02㎡・1億7480万円)が約825万円で、坪単価は約790〜825万円/坪となる。文京区の新築マンションとしても高価格帯に位置づけられ、護国寺という立地プレミアム・東急不動産ブランド・全戸3LDK特化という要素の積み上げが価格に反映されている。

価格とは別に、毎月の管理費が33,500〜35,600円、修繕の積立が17,200〜18,200円で合計月50,700〜53,800円かかり、引渡時には積立の基金として約206万〜218万円を一括で払う(公式の物件概要。第2期先着順の6戸・管理員は日勤)。36戸の小規模では将来の値上げも少ない戸数で分け合うことになるため、30年分の総額を価格と並べて見ておきたい。

周辺中古マンションの坪単価(参考値)

物件名築年・坪単価目安・補足
文京区大塚エリア中古A(3LDK)築12年・@550〜600万円/坪・護国寺駅徒歩5分圏内
文京区大塚エリア中古B(2〜3LDK)築15年・@480〜540万円/坪・新大塚駅徒歩5分圏内
文京区音羽エリア中古(2〜3LDK)築10年・@560〜630万円/坪・護国寺駅徒歩7分圏内
文京区小石川エリア中古(3LDK)築8年・@600〜680万円/坪・後楽園駅徒歩8分圏内

※周辺の中古マンションの売り出し価格などから見た、2026年9月時点の目安です(成約価格ではありません)。売り出し価格は時期によって変わるため、比べるときは最新の相場を確かめてください。

周辺中古の坪単価@480〜680万円/坪に対して、ブランズ護国寺富士見坂の新築坪単価は@790〜825万円/坪。新築プレミアムとブランド・設備差を差し引いても、この差額は「やや割高」の水準にある。護国寺駅2分という超駅近立地と護国寺の杜に面する希少環境、全戸3LDK特化という差別化に対してどこまで評価するかが購入者の価値判断になる。有楽町線沿線の賃貸需要は底堅く、将来の売却時にも一定の流動性が確保されると見るが、坪単価800万円台での購入は長期保有前提の判断が求められる。

ここに住む日常

SECTION 10 / DAILY LIFE

ここに住む日常を最も想像しやすいのは、永田町または有楽町・銀座エリアで働く30代〜40代の共働きファミリーだ。子ども1〜2人、夫婦ともに都心通勤で月々の管理費・ローン返済を安定して負担できる世帯が主なターゲットになる。

平日の朝は玄関前宅配ボックスを確認してから護国寺駅へ徒歩2分。有楽町線に乗り込めば5分で永田町、12分で有楽町・銀座に到着する。帰宅後は駅から静かな住宅地を2分歩くだけで玄関に戻る。夜に洗濯物を回しておけば、「乾太くん」が翌朝までに乾かしてくれるため、干す・取り込むという作業から解放される。週末は護国寺境内を散策したり、丸ノ内線・茗荷谷駅方面の播磨坂の桜並木を歩いたり、池袋のショッピングセンターへ15〜20分でアクセスできる。

生活利便チェック:

  • スーパー:マルエツ プチ 護国寺駅前店(音羽2丁目・徒歩約6分)・まいばすけっと 大塚5丁目店(徒歩約7分)・ライフ新大塚店(豊島区南大塚2丁目・徒歩約16分)
  • 公立小:文京区立大塚小学校(大塚4丁目・直線約770m。学区は文京区で確認しておきたい)
  • 公園:占春園(文京区大塚3丁目・徒歩約15分、約1.0km)、護国寺境内の緑地(徒歩3分)
  • 病院:護国寺内科・循環器クリニック(音羽2丁目・徒歩約3分)・東京都立大塚病院(豊島区南大塚2丁目・徒歩約11分・総合病院)

近隣のおすすめ店(Google マップ評価★4.0以上)

※評価はGoogle マップ評価(2026年9月時点)。徒歩分数はGoogle マップの徒歩ルートによる目安で、営業時間・定休日は変わることがある。

— RYO'S VIEW

護国寺駅2分・有楽町線直通という立地は、都心通勤の時間コストを最小化する。ただしスーパーや商業集積が近くにない点は、都心のタワーマンション周辺と比較すると明確に生活利便が劣る。「静かさ・緑・少人数コミュニティ」と「商業利便の低さ」はこの物件のトレードオフであり、利便性を優先する世帯にはすすめにくい。目の前に護国寺の杜があり、週末に寺院の境内を散歩できる日常を価値として感じられる感性が、この物件に住む適性の判断基準の一つになる。

まとめ

SECTION 11 / CONCLUSION

★評価(5段階)

立地★★★★☆ 建物★★★★☆ 価格★★★☆☆ 将来性★★★☆☆ 総合★★★★☆

※敷地の標高は約15mで、想定最大規模の大雨では浸水深0.5〜3mの区域に入り、敷地の北側の一部は都市計画道路(計画幅員25m)の指定部分にも含まれるため、立地を★4、将来性を★3とした(2026年9月見直し)。

良い点

  • 護国寺駅徒歩2分・有楽町線で永田町5分・有楽町12分は都心立地として最高水準。乗換なしでの直通アクセスが日常の時間コストを大きく削減する。
  • 護国寺の杜に面する永続的な緑の眺望。寺院境内は将来も建物が建たない担保として機能し、視線の抜けと緑量が長期にわたって保たれる。
  • 乾太くん標準装備・玄関前宅配ボックス・低炭素建築物認定取得など、共働きファミリーの生活コストと利便性を具体的に改善する設備が揃っている。

気になる点

  • 坪単価@790〜825万円は周辺中古相場@480〜680万円との差が大きく、やや割高の水準。30年の総所有コスト(管理費と修繕の積立を含む)を試算した上で判断すべきだ。
  • 36戸(一般分譲31戸)という小規模ゆえの管理費と修繕の積立の将来的な上昇リスクが高い。将来の修繕の計画書の内容確認が購入の必須条件になる。また駅徒歩2分でありながら日常の商業利便(スーパー等)は限定的で、日用品の買い物動線に工夫が必要だ。
  • 敷地の北側の一部は都市計画道路(計画幅員25m)の指定部分に含まれる(公式サイト物件概要)。事業決定の時期は未定だが、決まればその部分は道路として収用され、同じ規模の建物は建て直せないとされている。建て替えまで見据えるなら、文京区の都市計画の窓口で計画の状況を確かめたい。

こんな人にすすめる/すすめない

すすめる:永田町・霞が関・有楽町・月島・豊洲エリアで働く30代〜40代の共働きファミリー。「静かな住環境と都心直通アクセス」を両立させたい世帯、護国寺の歴史的な緑環境を日常の一部として価値づけられる感性の持ち主、少人数コミュニティの小規模マンションを好む世帯。

すすめない:新宿・渋谷・池袋への通勤が多い世帯(有楽町線の恩恵が薄い)、日々の買い物を徒歩圏内の大型スーパーで済ませたい世帯、管理費と修繕の積立の増加を許容できない価格重視層、子どもの成長に合わせて80㎡超の広さが必要になると想定する世帯。

出典・参考
・東急不動産株式会社「ブランズ護国寺富士見坂」公式サイト(ブランズギャラリー表参道 0120-109-036)
・SUUMO「ブランズ護国寺富士見坂」物件ページ:https://suumo.jp/ms/shinchiku/tokyo/sc_bunkyo/nc_67734486/
・国土交通省ハザードマップポータル(重ねるハザードマップ)
・文京区公式ウェブサイト(防災・ハザードマップ・学区情報)
・国土地理院 地理院地図(標高情報)
・文京区「都市計画部概況(令和8年度版)」(都市計画道路の事業中区間。令和8年4月1日現在)/文京区「都市計画法第53条に基づく許可」:https://www.city.bunkyo.lg.jp/b030/p004528.html
・東京都都市整備局「東京における都市計画道路の整備方針(令和8年3月)」(優先整備路線・必要性の検証結果一覧):https://www.toshiseibi.metro.tokyo.lg.jp/kotsu_butsuryu/doromou/keikaku_doro/seibihoushin0330
・周辺相場:SUUMO・HOME'S掲載情報(参考値)
・案内図:Google マップ/東急不動産「ブランズ護国寺富士見坂」公式サイト(現地案内図)
※掲載画像は売主公式サイトからの引用です。
※案内図はGoogle マップの埋込機能を使用。現地案内図は売主公式サイトからの引用です。

ブランズ護国寺富士見坂の価格・間取りが気になったら

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この記事の情報について
  • 価格・販売戸数・管理費などは、記事に書いた日付の時点で売主の公式サイトなどに公開されていた情報です。販売状況や価格は変わることがあります。
  • 坪単価は公開された価格と専有面積からの計算、周辺の中古相場は売り出し事例などにもとづく目安で、実際の取引価格を示すものではありません。公式に発表されていない価格の予想は掲載していません。
  • ★の評価、「割高・割安」の判断、設計の読み解きは、一級建築士である筆者の個人的な見解です。将来の価格・資産価値・住み心地を約束するものではありません。
  • ハザードや地域の情報は、国や自治体が公開している資料をもとにしています。最新の内容は各自治体の資料で確かめてください。
  • 購入を考えるときは、売主の最新の資料と重要事項説明で必ず確かめたうえで、ご自身の判断でお決めください。当サイトは特定の物件の購入や投資を勧めるものではありません(免責事項)。
  • 内容に誤りを見つけたときは、お問い合わせの「記事の訂正依頼」からお知らせください。確かめたうえで直します。
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